日本の技術の原点がここにある!?和時計の魅力とは

「和時計」って一体どういうもの?

時計にはいろいろなものがありますが、「和時計」という時計をご存知でしょうか?和時計は主に江戸時代から明治のはじめにかけて作られた時計で、主に大名や裕福な商人などが使用していたため「大名時計」などと呼ばれることもあります。もともと鉄砲伝来の頃に西洋からもたらされた、機械式時計を参考にして作られ始めたとされていますが、いつ頃から作られ始めたかははっきりしていないようです。西洋の時計を参考に作られたものではありますが、和時計は単に「和風の時計」というだけではありません。日本ならではのすごい技術が隠されているのです。

江戸時代は季節によって時間の長さが違っていた!

現在では1日は24時間と決まっていて季節によって時間の長さが変わるような事はありませんが、江戸時代の日本では「不定時法」という時制が用いられていました。「不定時法」とは、太陽の日の出から日の入りの間の昼の時間、日の入りから日の出の夜の時間をそれぞれ6等分して時間を計る時制法です。それぞれの時刻を「子の刻」「丑の刻」と言う風に十二支の名前を当てて呼んでいました。このため季節によって時間の間隔が違い、西洋式の機械式時計では対応することができなかったのです。そこで季節によって時間の間隔を変える機構が時計に組み込まれ、日本独自の「和時計」が生み出されました。

今でも生きている!?和時計の技術

和時計には、文字盤の文字の位置を変更して時間間隔を変える「割駒式文字盤」式のものと、2種類の棒天符を昼と夜で切り替える「二挺天符」式のものがあります。また幕末や明治にかけては、定時制と不定時制の両方を表示できる和洋折衷式の時計も作られるようになりました。それらの時計を作り出した時計師の中には、現在の日本を代表する電機メーカーの創始者となった人もいます。まさしく和時計は、今日の日本の技術の原点と言っても良いかもしれませんね。現在ではこの和時計の「不定時制」を再現した時計が、腕時計などの形で復刻されて販売されているようです。季節とともに時間の変わる和時計で、時に江戸の暮らしに思いを馳せて見るのも良いのではないでしょうか。

ベルン州出身のドイツ系スイス人によって1860年に創設された時計メーカーをタグホイヤーと言い、スポーツウォッチを手がけています。